呑兵衛風来坊 のんべーふーらいぼー

今年の冬コミでの合同誌企画参加に伴い、同人活動を本格的に始めます。ジャンルは『東方Project』『オリジナル』です。基本的に二次創作は東方以外には手を出していません。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事は常に一番上に表示されます。

個人サークル『呑兵衛風来坊』のブログへようこそ。

活動記録
コミックマーケット81にてイーゼル社様の合同誌『学園デパート』に参加させていただきます。
ブースは三日目『東 ル 04b』です。
当日ご来場の方は、是非お越しください
※無事完売致しました。ありがとうございました。

コミックマーケット82にてイーゼル社様の東方の合同誌に参加します。


サークルとは別に自称フリーライター(笑)としても活動しています。
もしも何かの企画への参加や、その他依頼とうがありましたら下記のメールアドレスへご連絡ください。
sige_activity⑨yahoo.co.jp (⑨を@に変えてメールをお送りください)
  ※R-18の作品に関しては対象外となっております、ご了承ください。


時々書き溜めている文章を投下することにしました。
思い出したように更新するので、不定期です。


ニコニコ動画でのコミュニティにて小説や原稿の執筆や雑談、その他色々を行っていることがあります。
シゲのぐだぐだ放送局


あまり意味の無い絵チャット
居酒屋のんだくれ






2011/7/24 ブログ開設
2011/10/31 冬コミ当選(無事完売しました)

2012/08/10~12 夏コミ参加(東方本)
2012/12  冬コミ参加(イーゼル社より東方ボーカルアレンジを頒布)
 ※私は不参加です



スポンサーサイト
ワード【砂】【本屋】【公園】




「どうしてここにある本は『砂』だらけなの?」

 子供が寄り付かなくなって久しい、公園の傍に立った『本屋』。
 その本屋で店主を五十余年も勤める錆びれた爺に私は尋ねた。

「長い間そこにある本だからね、砂も付くさ」

 爺は木で出来た椅子を軋ませながら、寂しげな声で答えた。

「外の公園は住宅の真ん中にあるのに、どうして子供が一人も居ないの?」

 本に付いた砂をさっさと払いながら、寂しい爺に尋ねた。

「長い間あそこにある公園だからね、人も居なくなるさ」

 爺は木で出来た椅子を軋ませながら、懐かしそうに答えた。

「そういうモン?」
「そういうもんさ」

「この本屋には、それこそ何百回も【いる】けど、あんたはいつもそう答えるよね」
「長い付き合いなんだ、言葉も同じになるさ」

「そういうモン?」
「そういうもんさ」

 付いた砂を一通り払い終えた私は、本をあった場所に戻し、その横の本を抜き取って、再び砂を払い始めた。

「あんたはその椅子から立つことが一度も無かったね」
「長い付き合いだからね、こいつとも。離れるのが淋しいのさ」

 爺は欅と樫で出来た五十年来の友人を、皺々でヨボヨボの手に慈しみを溢れる手つきで撫で付ける。

「ここにある本は変わり映えしないね、ボロボロなのに捨てもしないし」
「長い付き合いだからね、そいつらとも。離れるのが淋しいのさ」

 爺は膝に置いて読んでいた古本を閉じ、形を確かめるように本をなぞった。

「その割には扱いが雑じゃないか。長い付き合いでも、こいつらはあんたを嫌ってるかもよ」
「そうかもね。でもここは『サミシイ本屋』だからね。
 淋しくなるのが嫌だから、嫌いにもならないし嫌われもしないんだ」

 爺は私に寂しそうに説明した。

「まあ、本に嫌われるはずもないけどね、だって本だもん。
 人に嫌われることはあっても本に嫌われるわけない」
「そうかもね。でもここは『サミシイ本屋』だからね。
 淋しくなるのが嫌だから、本も人も嫌いにならないし嫌われもしないんだ」

 爺は私に寂しそうに、そう言葉を返した。

「でも、私は【爺ちゃん】は嫌いだ」
「そうかもね。ここは『サミシイ本屋』だけど、お前は私を嫌ってるかもね。理由は知ってるけど、理由を聞いても良いかい?」

 ようやく爺は顔を私の方に向けて、尋ねてきた。
 爺の顔はボロボロだった。もうそろそろ死神に宵越しの銭を数えてもらわないといけないくらいにボロボロだった。

「知ってると思うけど言うよ。
 だってここは『サミシイ本屋』なのに、爺ちゃんはいつも本をぞんざい扱うから」
「ああ、じゃないとお前が来てくれないからね。でも、嫌われるのは仕方がないよ。
 だって、私は『サミシイ本屋』の店主だからね」

 爺は言って、【淋しい】笑みを零した。

「……知ってると思うけど言うよ。
 だってここは『サミシイ本屋』なのに、爺ちゃんはいつも寂しそうなんだもん」
「ああ、でも仕方ないよ。
 だって、私は『サミシイ本屋』の店主だからね。
 私が淋しくないと『サミシイ本屋』は無くなってしまうからね」

 爺は寂しそうに言って、五十年来の友人に預けた腰を持ち上げて、ゆっくりと私の方へと歩み寄ってきた。

「…………知ってると思うけど言うよ。」
 だって、『サミシイ本屋』の店主は私の爺ちゃんなのに、一度も私の名前を呼んでくれたことがないんだもん」
「ああ……でも仕方ないよ。
 だって、私は『サミシイ本屋』の店主の孫のお爺ちゃんだからね。
 孫にも嫌われてないと『サミシイ本屋』の店主は淋しくなくなってしまうからね」

「馬鹿だね、爺ちゃん」
「馬鹿だな、――――ちゃん」
「おやすみ、爺ちゃん」
「おやすみ、――――ちゃん」
「『【淋しい】本屋』はどうするの、爺ちゃん」
「『【寂しい】本屋』にしてくれよ、――――ちゃん」
「うん、わかった。おやすみ、爺ちゃん」
「うん、ありがと。おやすみ、――――ちゃん」






追記にて解説紛いのものを載せています。

⇒続きを読む

シゲ

Author:シゲ
ライターやってます。
現在冬コミ参加見込み。
依頼、他色々受け付けています。
sige_activity⑨yahoo.co.jp
⑨を@に変えてメールをお送りください。

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。